チャレンジ!労働法~ミー猫とつばさのまなびネット|1コース - 問題11


- Q11 -

【法定労働時間と時間外・休日労働】
労働時間に対しては休憩時間を除き「1週間について40時間、1日について8時間まで」(労働基準法32条)という法定労働時間が定められています(特例措置対象事業場(注1)では1週44時間1日8時間のところもあります。労働基準法第40条)。使用者がそれを超えて労働者を労働させることは違法であり、刑事罰による制裁があります(労働基準法第119条1項)。使用者が労働者に残業や休日労働を命じる場合には、事業場ごとに、あらかじめ会社と労働者の過半数代表(労働者の過半数が加入している労働組合。そのような労働組合がない場合には、労働者の過半数を代表する者)との間に労使協定を結び、さらに、これを労働基準監督署長に届け出ていなければ違法な行為となります。この労使協定は、労働基準法第36条に基づくことから、通称「36協定」(サンロク協定、サブロク協定)と呼ばれています。

【時間外労働の制約】
36協定が結ばれていても、満18歳に満たない者(年少者)については、原則として法定労働時間外労働および法定休日労働はできません。また、妊娠中の女性については、本人が請求した場合においては、法定労働時間外労働および法定休日労働をさせてはなりません。
また、36協定が結ばれていれば無制限に時間外労働をさせられるというわけではなく、長時間労働抑止のために平成31(2019)年4月1日から時間外労働の上限規制が設けられました(中小企業にも令和2(2020)年4月から適用されています)。時間外労働(休日労働は含まず)の上限は、原則として月45時間・年360時間となり、臨時的な特別の事情がなければ、これを超えることはできません(労働基準法第36条)。ただし当該事業場における通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に第三項の限度時間を超えて労働させる必要がある場合において、36協定に特別条項を定めることができます(通称「特別条項付36協定」と呼ばれています)。
臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、
・法定労働時間外労働…年720時間以内
・法定労働時間外労働+法定休日労働…月100時間未満、2~6か月平均80時間以内とする必要があります。
そして、原則である月45時間を超えることができるのは、年6か月までです。
36協定は法定労働時間を超過して労働をさせても労働基準法違反として処罰しないというだけで(免罰的効果)、そもそも残業や休日出勤を命ずるためには、労働協約や就業規則、あるいは個別の労働契約などにおいて、「業務上必要のある場合には、36協定の範囲内で時間外労働や休日労働を命令できる」旨を規定しておかなければなりません。

(注1) 特例措置対象事業場とは、公衆の不便を避ける等の理由で、特例として、①小売・卸売・理容・美容の事業、②映画・演劇館等の興行事業、③診療所・社会福祉施設などの保健衛生事業、④旅館・飲食・娯楽・接客事業について、それぞれ常時10人未満の労働者を使用する事業場では、休憩時間を除き、週の法定労働時間は44時間(1日は8時間)とされています。

特例措置対象事業場の例(常時10人未満の労働者を使用する場合に限る)
商業 物品の販売、配給、保管、賃貸、理容の事業
映画・演劇業
(映画の製作の事業を除く)
映画の映写、演劇、その他興業の事業
保健・衛生業 病者又は虚弱者の治療、看護(病院、診療所、社会福祉施設)、浴場業、その他の保健衛生業
接客・娯楽業 旅館、料理店、飲食店、接客業、ゴルフ場、公園・遊園地、その他の接客娯楽業

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