【社会保険とは】
社会保険とは、国民が病気、けが、出産、死亡、老齢、障害、失業など生活の困難をもたらすいろいろな事故(保険事故)に遭遇した場合に一定の給付を行い、その生活の安定を図ることを目的とした強制加入の保険制度のことをいいます。このうち、労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険を労働保険、健康保険、厚生年金保険などを(狭義の)社会保険と呼んでいます。(狭義の)社会保険である健康保険と厚生年金保険は、加入要件を満たしていれば、事業主や労働者の意思にかかわらず加入が義務付けられています。これは、派遣労働者であるからといって異なることはありません。派遣労働者は、派遣元事業主との間で労働契約を締結していることから、社会保険への加入手続は派遣元事業主が行うことになっています。
「健康保険」とは、労働者が病気や怪我をした時、またそれがもとで会社を休み賃金が支払われない時、不幸にして亡くなった時、出産をした時などに、必要な医療給付や手当金の支給を行う制度です。
「厚生年金保険」とは、労働者が老齢で働けなくなった時、病気や怪我がもとで障害が残った時、不幸にも死亡した時に、年金や一時金の支給を行う制度です。
社会保険の保険料は、標準報酬月額および標準賞与額から割り出した金額を事業主と労働者とで折半します。
【派遣労働者と社会保険】
派遣労働者であっても、派遣元事業主が健康保険及び厚生年金保険の適用事業所である場合には、原則として被保険者となります。
ただし、派遣元事業主との雇用契約が日々雇用の者で1ヶ月を超えないで使用される者、または派遣元事業主と2ヶ月以内の期間を定めて使用される者は被保険者となりません(派遣元事業主と2ヶ月の契約であっても、その後1ヶ月以上の雇用契約が確実に見込まれそれ以降も継続される見込みがあれば被保険者となります)。
この点、平成27年の労働者派遣法の改正により、社会保険の加入を促進するための規定が置かれました。具体的には、派遣元事業主は、派遣労働者として雇用しようとする労働者に対して、社会保険の被保険者資格の取得の見込みについて説明しなければならないとされました(労働者派遣法第31条の2第1項、労働者派遣法施行規則第25条の6第2項1号)。また、派遣元事業主が派遣先に社会保険の被保険者資格届が提出されている労働者を派遣する場合または派遣開始後に社会保険の被保険者資格取得届が提出された場合には、派遣元事業主は派遣先に対しその提出の事実を証する書類の提示等により、当該事実を示さなければならないとされました(労働者派遣法施行規則第27条)。
なお、派遣労働者で、労働時間がその会社の通常の労働者より短いいわゆるパートタイム労働者に該当する場合については3コースの問2を参照して下さい。