チャレンジ!労働法~ミー猫とつばさのまなびネット|2コース - 問題6


- Q6 -

【派遣労働者と年次有給休暇】
年次有給休暇とは、所定の休日以外に賃金をもらいながら仕事を休むことができる休暇のことをいいます。法律上当然に生じる労働者の権利(労働基準法第39条)で、派遣労働者であっても要件を満たしてさえいれば年次有給休暇を取ることができます。使用者は、労働者が年次有給休暇を取得したことを理由として、賃金の減額やその他の不利益な扱いをすることはできません。

【年次有給休暇が付与される要件】
派遣労働者に対して、年次有給休暇が付与される要件は、
(1)同一の派遣元事業主との間で労働契約が6ヶ月間継続していること。6ヶ月に満たない短期契約でも、契約を更新して6ヶ月継続して勤務するようになった場合にはこれに該当します。
(2)労働契約や就業規則等で労働日として定められている全労働日の8割以上を出勤していること。最初は入社から6ヶ月までの全労働日、以降は1年間における全労働日の8割以上の出勤が必要です。

【年次有給休暇の付与日数と時効】
以上の要件を満たした労働者に対して、使用者である派遣元事業主は、継続しまたは分割した少なくとも10労働日の年次有給休暇を与えなければなりません(労働基準法第39条第1項)。そして、以後勤続年数を増すごとに付与される日数が増え、20労働日まで加算されます(労働基準法第39条第2項)。また、あらかじめ労使協定で対象労働者や時間数などを定めておくことで、1年間に5日の範囲で1時間単位での年次有給休暇の取得が認められています(労働基準法第39条第4項、労働基準法施行規則第24条の4)。なお、週の所定労働日数が少ない労働者については、所定労働日数に応じて年次有給休暇を比例付与しなければならないとされています(労働基準法第39条第3項、労働基準法施行規則第24条の3)。
平成31(2019)年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇(前年からの繰越分を除く)が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。(労働基準法第39条7項)これには派遣労働者も含まれますので、使用者である派遣元事業主は、年10日以上の年次有給休暇(前年からの繰越分を除く)が付与される派遣労働者に対して、年5日の年次有給休暇を取得させなければなりません【1コース問16参照】。
年次有給休暇は、2年の消滅時効にかかります(労働基準法第115条)。そのため、年度内に取得できなかった(消化できなかった)年次有給休暇は、1年に限り繰越しが認められると解されています。なお、労働者が、特に指定しない限り、前年の繰越分から年次有給休暇の時季指定をしているものと解するのが通説的な見解です。

【時季変更権】
派遣労働における年次有給休暇は、派遣元事業主の責任において、労働者が請求した時季に与えなければなりません。年次有給休暇の取得に際しては、労働者が事前に取得希望日を申し出ること(時季指定)が必要ですが、利用目的は問われません。
派遣元事業主は事業の正常な運営が妨げられる場合に限って年次有給休暇を他の日に変更することができますが、この場合、「事業」とは派遣元事業主の事業であり派遣先が単に忙しいという理由では時季変更権の行使はできません。
戻る


〒102-0072 東京都千代田区飯田橋3-10-3 東京都労働相談情報センター事業普及課
電話 : 03(5211)2209 E-mail : S0000498(at)section.metro.tokyo.jp ※(at)を@に替えてご使用ください。

Copyright(C) TOKYO METROPOLITAN GOVERNMENT ALL RIGHTS RESERVED.