チャレンジ!労働法~ミー猫とつばさのまなびネット|2コース - 問題16


- Q16 -

派遣受入可能期間については、派遣元事業主との間で締結している労働契約が無期雇用か有期雇用かで区別され、無期雇用の派遣労働者には、派遣受入期間の制限が適用されません。

【有期雇用派遣労働者の派遣受入可能期間】
派遣受入可能期間については、派遣元事業主との間で締結している労働契約が無期雇用か有期雇用かで区別されています。
有期雇用派遣労働者については、まず、派遣先の事業所を単位として、同一事業所における派遣労働者の継続的な受け入れは3年が上限とされています(労働者派遣法第40条の2第1項、第2項)。延長することも可能であり、延長回数に制限もありません(労働者派遣法第40条の2第3項)。つぎに、派遣労働者個人を単位として、派遣先事業所の同一の組織単位での同じ派遣労働者の継続的な受け入れは3年が上限とされています(労働者派遣法第35条の3、第40条の3)。ここの「組織単位」とは、「労働者の配置の区分であって、配置された労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者が当該労働者の業務の配分に関して直接の権限を有するものとして厚生労働省令で定めるもの」をいいます(労働者派遣法第26条第1項2号)。具体的には、「課」単位を指します。ですので、別の課に異動させるような場合には、さらに3年を上限に同じ派遣労働者を受け入れることが可能です。
質問の場合は、引き続き秘書として働くと言うことですから、異動を前提としていません。

【派遣受入期間の制限が提供されない場合】
派遣受入れ期間に制限がないのは、以下の場合となります。(労働者派遣法第40条の2第1項)
(1)無期雇用派遣労働者
(2)60歳以上の者
(3)事業の開始・転換・拡大・縮小または廃止のために必要な業務であって一定期間内で完了することが予定されている業務。(その業務が完了するまでの期間であれば、受入期間の制限はありません。)
(4)日数限定業務(1か月間に業務が行われる日数が派遣先の通常の労働者の所定労働日数に比し相当程度少なく、かつ10日以下の業務)
(5)派遣先の労働者が産前産後休業や育児・介護休業を取得した場合の代替業務
質問の場合は、派遣会社との契約が無期雇用になれば(1)の無期雇用派遣労働者になりますので、引き続き派遣として働ける可能性があります。

【無期雇用への転換推進措置】
有期雇用派遣労働者が派遣先の同一の組織単位の業務に3年間従事した場合、派遣元事業主には、(1)派遣先に労働契約の申込みを求めること、(2)新たな就業機会の確保・提供、(3)派遣元事業主における無期雇用の機会の確保・提供、(4)教育訓練その他雇用の安定に必要な措置 のいずれかをとることが義務付けられています(労働者派遣法30条。なお、派遣先の同一組織単位での就業が1年以上3年未満の有期雇用派遣労働者については努力義務です)。
そして、更新によって5年を超えて働いている有期雇用労働者を無期雇用とみなす制度(無期転換ルール)が適用されます(労働契約法第18条)。すなわち、同一の使用者との間で締結された2つ以上の有期労働契約の契約期間を通算した期間(次項において「通算契約期間」という。)が5年を超える労働者が、当該使用者に対し、現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、当該満了する日の翌日から労務が提供される期間の定めのない労働契約の締結の申込みをしたときは、使用者は当該申込みを承諾したものとみなされます。
質問の場合は、派遣会社との有期雇用が5年を超えて更新されていますので、派遣会社に無期転換の申込みをすれば、いま結んでいる有期雇用の終了後は、同一内容の無期雇用労働契約が派遣会社との間で締結されることになります。そうすると、派遣先における派遣受入期間の制限は個人単位の制限も事業所の組織単位の制限も適用されなくなりますので、引き続き、派遣先で就労することが可能です。
(参考)
令和6(2024)年4月1日より、労働基準法第15条第1項に基づく労働条件の明示義務に、無期転換ルールに基づく無期転換申込権が発生する契約の更新時の、無期転換申込機会及び、無期転換後の労働条件が追加されることになりました。併せて、無期転換後の労働条件を決定するに当たって、就業の実態に応じて、正社員等とのバランスを考慮した事項について、有期契約労働者に説明するよう努めなければならないこととされています。

【派遣元事業主による派遣労働者の雇用安定措置】
派遣元事業主は、同一の組織単位に継続して3年間派遣される見込みがある派遣労働者に対し、次に掲げる派遣終了後の雇用を継続させる措置(雇用安定措置)を講じる義務があります(1年以上3年未満の見込みの派遣労働者については、努力義務です)。
①派遣先への直接雇用の依頼
②新たな就業機会(派遣先)の提供(合理的なものに限る)
③派遣元事業主での(派遣労働者以外としての)無期雇用
④その他安定した雇用の継続が図られると認められる措置(雇用を維持したままの教育訓練、紹介予定派遣等)
派遣元事業主は雇用安定措置を講ずるに当たっては、当該雇用安定措置の対象となる特定有期雇用派遣労働者等(近い将来に該当する見込みのある者を含む。)に対し、キャリアコンサルティングや労働契約の更新の際の面談等の機会を利用し、又は電子メールを活用すること等により、労働者派遣の終了後に継続して就業することの希望の有無及び希望する雇用安定措置の内容を把握するよう努めなければなりません。

【派遣労働者のキャリアアップ措置】
派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者が段階的かつ体系的に派遣就業に必要な技能及び知識を習得することが出来るように教育訓練を実施しなければなりません。
その際、当該派遣労働者が無期雇用派遣労働者であるときは、当該無期雇用派遣労働者がその職業生活の全期間を通じてその有する能力を有効に発揮できるように配慮しなければなりません。
また、雇用する派遣労働者の求めに応じ、当該派遣労働者の職業生活の設計に関し、相談の機会の確保その他の援助を行わなければなりません。
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