チャレンジ!労働法~ミー猫とつばさのまなびネット|3コース - 問題6


- Q6 -

【パートタイム労働者の年次有給休暇】
パートタイム労働者にも労働関係法規は適用され、問題3で説明したように、6ヶ月以上継続勤務をして、出勤率80%以上のパートタイム労働者には、年次有給休暇請求権があります。
年次有給休暇については、雇い入れ時の労働条件通知書に記載をしておかなければならないのですが(労働基準法第15条、労働基準法施行規則第5条)、労働条件通知書に年次有給休暇について記載がなかったとしても、労働基準法第39条第1項の要件を満たしたパートタイム労働者が、年次有給休暇の時季指定を行えば、年次有給休暇を取得することができます。

【労働条件の不利益変更】
そして、年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱をしないようにしなければなりません(労働基準法136条)。
年次有給休暇取得を理由として労働者が不利益に取り扱われたのでは、年次有給休暇を権利として保障した労働基準法の趣旨が実現できないことになります。日本シェーリング事件(最判平1.12.14)は、昇給・賞与の基準となる出勤率の計算において労働組合法、労働基準法に基づく権利行使としての不就労(年休取得日も含む)を欠勤扱いとすることは、公序に反すると判断しています。労働者が被る不利益が、その趣旨、目的、労働者が失う経済的利益の程度、年次有給休暇取得に対する事実上の抑止力の程度等を総合考慮して年次有給休暇を取得する権利行使を抑制すると評価される場合には、公序違反となり無効となります(沼津交通事件 最判平5.6.25)。
行政解釈(昭和53.6.23基発355号、昭和63.1.1基発1号)も、精皆勤手当及び賞与の額の算定等に際して、年次有給休暇を取得した日を欠勤として、又は欠勤に準じて取り扱うことその他労働基準法上労働者の権利として認められている年次有給休暇の取得を抑制する不利益な取扱はしないようにしなければならないとしています。
このように、年次有給休暇の取得に伴う不利益取扱については、年次有給休暇の取得を抑制する効果を持つものであり、労働基準法39条の精神に反するものであり、賃金の減額の程度、年次有給休暇取得の抑制の程度等のいかんにより、公序良俗に反して民事上無効と解される場合があります。したがって、有給休暇の取得を理由として時給を下げたり、シフトを減らすということはできません。
厚生労働省は、いわゆる「シフト制」で働く労働者の雇用管理を行うにあたり、使用者が現行の労働関係法令等に照らして留意すべき事項を令和4年1月に示しました。
「いわゆる『シフト制』により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項」の詳細は厚生労働省のホームページでご確認下さい。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22954.html#:~:text=%E6%B3%A8%EF%BC%89%20%E3%81%93%E3%81%AE%E7%95%99%E6%84%8F%E4%BA%8B%E9%A0%85%E3%81%A7,%E5%8B%A4%E5%8B%99%E5%BD%A2%E6%85%8B%E3%82%92%E6%8C%87%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
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