チャレンジ!労働法~ミー猫とつばさのまなびネット|3コース - 問題19


- Q19 -

【退職金とは】
退職金(退職手当)とは、使用者が、労働者に対して、労働者が退職したときに支払う金銭をいいます。

【退職金を受給するには】
どんな場合に退職金が受け取れるのかというと、就業規則や労働協約、労働条件通知書などで支給基準や要件が明確に定められていて、労働基準法第11条,労働契約法第6条でいう「賃金」と認められる場合です。なお、支給するか否か、いかなる基準で支給するのかが明確ではなく、もっぱら使用者の裁量に委ねられているような場合には「賃金」とは認められず、任意的恩恵的な給付にすぎません。
退職金制度を設ける場合には、就業規則に以下の事項を記載しなければなりません(労働基準法第89条第3号の2)。
(1)適用される労働者の範囲
(2)退職金の決定、計算および支払いの方法
(3)退職金の支払いの時期
就業規則の本体には退職金の支給基準や要件を具体的に定めずに、別に「退職金規程」を設けている場合もありますが、別規程となっていても「退職金規程」は就業規則の一部であると解されますので、そこに定められた支給基準や要件を満たせば退職金請求権が発生します。
また、小規模の企業等で就業規則を設けていない場合などでも、退職金支給の慣例・慣行が認められる場合は、慣例・慣行により退職金請求権が認められます。ただ、実務上は、慣例・慣行に基づく退職金請求権が認められることはあまり多くはありません。

【退職金の性格と請求権】
退職金については、就業規則等で支給基準や要件が明確に定められていれば、労働基準法第11条,労働契約法第6条いう「賃金」として取り扱われますが、退職金は、通常の賃金の場合とは異なり、あらかじめ就業規則等で定められた支払時期に支払えば足りるとされています。また、退職金請求権の時効は、通常の賃金の時効が2年であるのとは異なり、5年と長くなっております(労働基準法第115条)。
懲戒解雇の場合には退職金を支給しない、あるいは減額すると定めている会社も少なくないですが、このように退職金を不支給・減額にするためには、あらかじめ就業規則等に不支給事由または減額事由を定めておくことが必要です。また、たとえ懲戒解雇が有効であったとしても、会社は常に退職金の不支給・減額をなしうるわけではなく、それが許されるのは労働者の長年の功労を抹消または減殺してしまうほどの著しい背信行為があった場合に限られるとするのが多くの裁判例です。
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